総説論文

VE酔い研究および関連分野における研究の現状

 

中川千鶴*1,**,大須賀美恵子*1,2

 

The present situation of the studies in VE-Sickness and its close field

 

Chizuru NAKAGAWA*1, Mieko OHSUGA*1&*2

 *1 三菱電機株式会社先端技術総合研究所

*2 神戸大学大学院自然科学研究科

 

Abstract Recently, "Virtual Reality" (VR) has become one of the most attractive new technologies. VR is also known as "Virtual Environment", or VE. In this paper, we use the term "VE" because we are not working on training simulators but instead on systems for general users. VE technology has rapidly advanced and offers many promising applications in such areas as training, medicine, and so on. However, a potential hazard to users of virtual environments has been found: some users complain of discomfort during and after the experience. This phenomenon is similar to motion sickness and has been called "simulator sickness". There is a direct link between simulator sickness and sickness in virtual environments: both are forms of visually-induced motion sickness. However, we believ! e there is a significant differenc e between general-purpose VE and simulators for special training.

This report surveys the literature on simulator sickness and motion sickness in relation to discomfort in virtual environments, especially from the point of view of autonomic nervous system (ANS) responses. We hope this research can suggest ways to combat such risks to users and contribute to the, safe expansion of safe VR and VE technologies.

 

Keywords : Simulator Sickness, Motion Sickness, Virtual Reality, Virtual Environment, Autonomic Response, Vision

 

 

1. はじめに

 

 近年,様々な「人工現実感(Virtual Reality:VR)」に関する研究が行なわれ,多くの成果を挙げている.これまで人工的に現実を模擬して体験するシステムはシミュレータ分野,特に宇宙飛行士や空軍パイロットなどを対象とした特殊訓練用が主であった.しかし,最近の計算機の高速化や専用H/Wの開発に伴い,産業,医療分野で様々な形の「人工仮想環境空間(Virtual Environments:VE)」の実用化が始まった.設計段階の建築・レイアウトの3次元プレゼンテーションやプラント運転・保守訓練,手術シミュレーションなどでは,職業として,また,アミューズメント分野の体感ゲームでは,ごく一般の人がVEを体験するようになってきている.このVEの普及は,今後さまざまな場面で急速に進むのは必至であろう.

 これに伴い,子供から高齢者までの幅広い層の利用に耐える品質が求められ,安全性・快適性の検討が重要かつ不可欠となっている.しかし,実際には,人間の特性への考慮が不十分なVEがほとんどであるため,利用時に強い違和感を感じたり,眼精疲労,場合によってはめまいや頭痛,吐き気などの「酔い」が起こる問題が生じており,早急な原因究明・対策,および評価手法の確立が望まれている.

 我々のところでは,国立がんセンターと共同で, VRを利用したがん患者のストレス緩和の研究を始めている.健常者を用いた基礎検討において,VRが痛み・ストレス緩和に有効である可能性が示されたが,「VR酔い」を起こした場合,逆に交感神経系賦活の状態となり,主観評価でも疲れが申告されており,「VR酔い」を起こさない適切なシステムとソフトウエアを提供することが重要であることが示された[1].これに基づき,ベッドの上で仮想空間の中を疑似散歩するシステムを開発したが[2],対象が,患者・高齢者であるため,健常者以上に,負担が小さいことが必要とされ,今後,,酔いを起こさず,自然な歩行感覚が得られる手法の開発が望まれている.

 また,現段階では専門的訓練に用いられるシミュレータと一般人対象のVEの区別が曖昧であり,後者へのシミュレータ技術の転用が多用されているがこの二つの目的は本来全く異なるものである.つまり,シミュレータは忠実に実環境を再現することが最優先されるが,一般人対象のVEの場合は仮想的に作られた空間を体験したり,楽しんだりすることである.この場合に,莫大な費用の投入が必要かつ生体の感覚を混乱させることが必至な実空間の忠実な再現を目標とするべきなのだろうか?我々はVEシステムはあくまで仮想空間として,実空間と異なる新たな体験空間として存在すべきなのではないかと考える.

 本報告では汎用VEの利用者として想定される幅広い層に適し,かつコストパフォーマンスのよいシステム構築に生かすべく,関連する既存研究の調査を行った.今後,この調査報告をもとに,「VE酔い」の程度測定,評価手法の開発,「VE酔い」緩和対策や「VE酔い」を起こさないシステム開発の設計指針の検討に役立てたいと考えている.

 

2. 用語の定義

 

 日本では人工仮想空間に関連する全てをバーチャルリアリティ(VR),仮想現実感,人工現実感といった言葉で表現することが多いが,最近ではリアリティを求めない現実空間と異なる独自の仮想空間(ゲームや芸術表現,仮想体験など)も含むという意味で,「仮想環境空間:Virtual Environments(VE)」という用語もよく見られるようになっている.

 本研究の目的は,近い将来において,日常的な使用が予想される汎用VEでの問題抽出および解決にであるので,必ずしも特殊訓練用シミュレータのような絶対的な物理的リアリティを求めたものを対象とするわけではない.よってよって,本稿では,リアリティという言葉を用いず,人工仮想環境(Virtual Environments:VE)という言葉を,訓練用シミュレータと汎用VEを含む総称として用いることとする[3].

 また,「(乗り物)酔い」は学術的には動揺病(motion sickness)と呼ばれるが,ここでは,乗り物酔い,シミュレータ酔い,VE酔いが混在するため,基本的に「酔い」という総括的な言葉を用いる.ただし,他研究や引用文献中の"motion sickness"については従来通り「動揺病」と訳した.なおただし,ここでの「酔い」は健常者に発生しうる,前庭,視覚,体性感覚が関与する「酔い」を示し,アルコール酔いや窒素酔いなど物質の摂取による「酔い」は含まない.

 

3. 訓練用シミュレータと汎用VE

 

 現段階では専門的訓練に用いられるシミュレータと,一般人対象の汎用VEの区別が曖昧であり,すべてのVE技術が実空間の忠実な再現の方向に向かっている.しかし,この二つの利用目的や使用環境は全く異なるため,分離して考えるべきではないだろうか.

 訓練用シミュレータは,訓練効果の向上という目的から,忠実に実環境を再現する必要がある.しかし,「差」に非常に鋭敏な人間の知覚を,完全に欺くものを作ることは非常に難しく,莫大な費用投入が必要である.また,特定の実環境を精密に再現した高品質シミュレータほど,汎用性を持たせにくいという欠点がある.よって,宇宙飛行士・戦闘機パイロットの育成や手術シミュレーションなど,実地訓練での安全性の問題や,物理的・コスト的制約のある分野で有効である.

 一方,若年層を含む一般人用の汎用VEの場合は,仮想空間を体験し,楽しむことが目的であり,必ずしも「厳密な実空間の物理的再現」の必要性はないと思われる.むしろ必要となるのは,VEの使用環境やVE使用による影響を統制できない恐れから,より厳密な「利用者の安全」への検討であろう.VE酔いは,VEを現実に近づけていけば解決すると考える向きもあるが,様々なセンサを持つ人間の知覚を完全に満足させることは非常に難しく,一方で,リアリティを増すほどに認知の混乱を招く危険性もはらんでいる.また,高価で汎用性の低い高品質シミュレータは,汎用VEとして成り立ちにくい.

 以上の点から,訓練用シミュレータを除くVEにおいては,VEと現実空間をむしろ切り離し,VEの特異性を,意識的・無意識的に利用者に理解させ,かつ生体への負担を軽減する方向の検討も重要と思われる.我々は,汎用VEシステムはあくまで仮想的な空間であり,実空間と区別した,全く新しい体験空間として存在すべきではないかと考える.

 

 

4. 「酔い」について

 

 4.1 「酔い」の症状

 「酔い」の一般的な症状は,顔面蒼白,冷や汗,頭痛,唾液分泌の増加,悪心,吐き気,嘔吐などが挙げられるが,その前に生じる軽い症状には,あくび,眠気,嫌気,疲労感などが見られる.

 4.2 「酔い」の原因

 発生機序はわかっていない.1つの原因/1つの機序では説明できない複雑な現象である.現在,動揺病の発症には,前庭,視覚,体性感覚,中枢が関与していると言われている.以下に関与する部位について説明する.

A. 前庭[4]

 内耳には前庭迷路受容器があり,その中なかに平衡受容器である三半規管と耳石器がある.三半規管は回転角加速度を,耳石器は直線加速度を感知する.

 「酔い」の誘起刺激としては,主に前庭器への入力が挙げられる(前庭機能不全者は「酔い」を生じない).「動揺病」の実験では,コリオリ効果(Coriolis effect:身体回転中に頭部の動きによって生じる)が多用されるが,これは半規管と耳石の両方に刺激を与える条件である.

B. 視覚

 「酔い」の発生において,視覚の影響は大きいが,なくても発生する.逆に視覚のみでも発生するし,視覚情報により軽減されることもある(船上での地平線,ブランコなど).身体と同方向への回転視野,急激な変化あるいは大画面での視運動刺激(映画酔い),身体への動揺と視覚情報との間に不一致がある場合などで「酔い」が発生する.また,「酔い」に関連する視覚情報として,周辺視野が重要と言われるが,視野に影響要因が占める割合や遠方の動き(地平線など)が重要との説もある[5].

C. 体性感覚(主に深部知覚系)

 深部知覚系として筋肉や腱がセンサとなり身体運動を感知するが,「酔い」の発症に必須ではなく,またこれ独自で「酔い」を引き起こすことは報告されていない.

D. 中枢

 平衡の保持と円滑な運動制御には主に小脳が関与する.前庭・平衡系の末梢末端感覚器の情報は小脳に集められ,大脳皮質と連携を取りながら様々な反射により身体の平衡を保ったり運動を制御している.また,大脳皮質が主に関与すると思われる心理的要因としては,
・受容性(receptivity ): 刺激の強さの受け止め方
・適応性(adaptability ) : 感覚再調整の速さ
・保持性 (retentiveness ) : 動環境経験の「記憶」
があり,これらの能力により,「酔い」の感受性(susceptibility )が決定すると言われるが,個人差,年齢差,性差が大きく,また再現性にばらつきがみられる[6].

 「酔い」の原因については諸説あるが,現在「酔い」を最もよく説明できるものとして,「感覚不一致説(sensory conflict theory)」がある(付録1参照)[7][13].これは,過去の経験によって記憶された,感覚情報(前庭,視覚,体性感覚)の組み合わせと実際の感覚情報が比較され,記憶によって予期されるものと異なる組み合わせの感覚情報が入力されたときに「酔い」が誘起されると考えるものである.比較される感覚情報の記憶が新しい経験によって更新されると考えることにより,順応(habituation)や下船病などが説明できる[4].

 一方で,乗り物酔いの分野では振動方向や周波数と「酔い」の関係についての研究報告も多く,船舶の分野で306人の被験者を用いて行った上下正弦波振動の調査によれば[8],上下振動における人間の酔い易い周波数は0.1〜0.3Hz付近という結果が出ており,他の追試実験でも確かめられている.このような物理的に直接末梢感覚器に作用する運動(振動・回転)要因は,各センサの周波数特異性に依存して増幅されて中枢への出力となり,結果的に中枢での「酔い」を増大させていると考えられる.

 表1に,「酔い」の種類とその発症時の状況/場面のsituation,影響する主要因についてまとめた.ただし,「シミュレータ酔い」/「VE酔い」は,シミュレータ/VEを利用したことに起因して発生する「酔い」を指し,「乗り物酔い」と同質のものは含まないと定義する.つまり飛行シミュレータを用いて酔いが発生したとしても,それが実機で発生する酔いと同質のものである場合は,「乗り物酔い」に分類される.

 

 表1:「酔い」の分類

 

種類

発症時の状況/場面

影響の主要因

利用者

(1)

乗り物酔い 船,車,列車,飛行機など 振れ 一般

(2)

宇宙酔い 宇宙飛行 重力の欠如 特殊

  (3)

 VE酔い

シミュレータ

操縦訓練(戦闘機,ヘリコプタ),その他特殊訓練 実体験との不一致 やや特殊
汎用VE 産業応用(ゲーム,設計,プレゼンテーションなど),医療応用(リハビリ,メンタルケアなど),芸術表現 実体験,予測との不一致 ほぼ一般

 

 

 

 

 

 

 

5. 既存研究

 

 5.1 「酔い」に関する各分野の研究動向

 このように,「酔い」は,結果的には中枢における不一致によって発症するが,関与している感覚器は様々で程度も広範囲である.よって,本研究の対象である「VE酔い」のターゲットを明確にするため,各分野での研究動向について以下にまとめる.ただし,メカニズムの解明や「酔い」の評価手法の開発など,各分野にまたがる基礎研究も多いため,下記の分類はあくまで便宜上行ったものである.

 なお,各分野の研究目的は,それぞれのシステムや環境においての「酔い」の要因解明・客観的指標の開発・対策方法の提言であるが,「酔い」現象のメカニズムが明確でない現在,現象論的な論議にならざるを得ず,また表1にあるように,原因となる主要因が分野ごとに異なることから分野間の応用が容易に行なえないのが現状である.

 一方で,メカニズムに関する基礎研究は宇宙医学などの分野で近年活発に研究され,成果を挙げつつある.

A. 乗り物酔い(振動環境・乗り心地分野)[4][6][9][10]

 振動方向や周波数など物理的な環境要因,あるいは生体の振動伝達特性および感度との関連についての研究が多い.一部で生理データによる酔いの判定の試みがあるが,定性的にも不明確な状態である.

B. 宇宙酔い(「宇宙医学」の一分野)[11][12][13]

 「酔い」の診断スケールの開発(付録12,3,4,2),発症メカニズム解析(神経伝達物質など),治療法の開発, 個体内特性(年齢,性別,気質など)との関連についての研究,予防トレーニング法の開発および薬物の研究など,基礎的,実用的両面において積極的に進められている.ただし,ここでの「酔い」は規格化されたドラム内の回転椅子を用いて誘発されたものがほとんどである.

C. VE酔い

(1) シミュレータ酔い((訓練用シミュレータ開発分野)[14][15][16]
 個体的要因,シミュレータの機能的要因,タスク的要因(頭部の動きなど)について様々な検討が行われ,対処法についても多くの示唆が述べられている.基礎研究より実用・開発に即したものが多い.


(2) VE酔い(汎用VE)[17]
 汎用VEを対象とした「VE酔い」そのものに関しての研究は今のところあまり多くないが,関連研究は多い.関連する既存研究については5.3節で述べる.

 5.2 既存研究における「酔い」の評価手法と生理データ

 「酔い」は不快な状態であるため好ましくないのは当然だが,集中力,思考力の低下をもたらし作業効率を著しく低下させるため,作業者や操縦者においては究めて危険を伴う現象である.もちろん,使用者が広範囲にわたる汎用VEにおいては,より安全で,酔いや不快を発症させないシステムが望まれる.よって,「酔い」の発生しないシステムや環境,また予防やトレーニング方法の開発が望まれ,そのための評価手法が必要不可欠である.「酔い」の症状はほとんどの場合,内省的なものであり,現状では「嘔吐」を最高点とした,被験者と観察者の主観評価を症状ごとに点数化して合計点を出す方式が用いられるのが一般的である(付録2)[4][11].しかし,嘔吐しないで苦しむ場合や軽度で嘔吐するケースでは信頼性が高い方法とは言えず,また嘔吐に至らない軽度の「酔い」評価への適用が難しく,経時的変化を捉えられる客観的指標が長年強く望まれてきた.

 「酔い」の諸症状が自律神経系に関するものが多いということもあり,客観的手法をめざして,各分野で自律神経系の生理計測と解析が行われてきた [9][10][12][14][16].しかし,生理指標の変化における個体差が非常に大きく,平均値をベースにした評価は困難であることが明らかとなり[16],最近の研究目的は個人差を主眼においたタイプ分けによる解析[12][14]と,主観評価との併用による総合評価法の開発に移っている.

 以下に,これらの代表的な文献の概要を表2に記す.表2においてなお,主観評価はNo.1, 3はGraybiel Scale(付録21参照),No.2は自覚症状アンケート,No.4は主観的な不快感の7段階評価である.

 

 表2:生理指標を用いた既存研究例

No.

著者(年号)

測定項目

影響の主要因

結果

1

Graybiel (1980) [16] 縦縞ドラム内回転椅子/12 心拍数,血圧,体温(means/30s) 診断と系統的な関連性が見られず.個体差が大きく,指標として不適切

2

Stern (1985) [9] 回転縦縞ドラム/21 胃電図 酔いが強いときに胃電図の特定の周波数域(tachygastria:TG)でパワーが増大

3

Cowings (1990) [12] 縦縞ドラム内回転椅子/58 心拍,脈波,呼吸(間隔),皮膚電気活動 生理量の変数を基準化し,標準点を求めてパターン化.個体内の安定性を確認

4

Miller (1993) [14] ヘリコプタシミュレータ/16 心拍数,心拍HF(High Frequency)成分,TG,呼吸量,皮膚電気活動 主観評価との関連性の高さでは心拍数,皮膚電気活動,TG(判別分析による).個体により判別要因の順位が変動.

 

 

 

 


 
 
 
 
 
 
 
 

 Graybielら[16]は,被験者を縦縞模様のドラム内の椅子に座らせ,30秒間等速回転し,その直後1.5秒以内に停止させ,30秒の休息をと取ることを60回繰り返した. 生理データ計測は30秒の休息中にGraybiel Scaleによる主観評価と同時に行われた.その結果,生理データの値は,個体内,個体間共に症状に対応した系統的変化は見られず,また,「増加/減少/変動なし」といった変化傾向と症状段階との関連も見られなかったとした.これにより,「動揺病の診断を生理データから推定することはできない」との通説が生まれ,この研究は多くフ文献に引用されている.しかし,いずれか一つの生理データの平均値から直接症状を推定することを検討していたことから,交感・副交感神経の拮抗状態の経時的変化などが観察できていないとも考えられる.

 一方で,新しい生理指標として,胃電図(Electrogastrogram:EGG)がSternらによって実験・検討された[9].彼等は,21名の被験者で,回転ドラム内の椅子を用いたvection(自己運動知覚)を誘発する実験を行ない,14名の被験者 (EEG)の周波数が正常の3cpmから5-8cpm(胃電図の4-9cpmの成分を"tachygastria"といい異常パターンとされる)にシフトした.発症しなかった7名のうち6名は,3cpmのまま変化 /FONT>vectionは感受性の強い被験者に「動揺病」とtachygastriaを誘発することを示した.胃電図については現在もその解釈が明確でないことから,これを用いることについては賛否両論がある.また,胃電図において,tachygastriaには,正常な状態で観察される"slow wave"(2-4cpm成分)が高周波方向に変化した成分やノイズ,不整脈の影響による成分などが含まれるため,tachygastriaではなく, slow waveの増減を目安とする方法もある[18].

 Cowingsら[12]は,自律神神経の自己制御経系のself-regulationによる動揺病対策法の開発を目的として,58名の被験者で,同種の回転椅子実験を2回行なった.測定項目は,心拍(HR), 脈波(PV), 呼吸数(RR), 皮膚電気活動(CO ND)であり,2回のテスト間での個体内の応答(生理反応)の安定性および応答強度と不快レベルとの関連性が検討された. 結果として,動揺病刺激に対する生理反応は,個人内では十分安定であるが,個人差は大きく,酔いの自己制御トレーニングプログラムは個別に作る必要があること,個人内生理反応パターンは動揺病の不快レベルの客観的な指標として用い得る可能性があることが示された.

 Millerら[14]は,米空軍パイロット16名を被験者としたヘリコプタシミュレータを用いた動揺病の実験を行ない,生理指標と自覚症状との関係を調べた.その結果,tachygastriaと皮膚電気活動の方が,心拍,心拍変動の呼吸性成分(0.12-0.4Hz)や胃電図の正常成分(2-4cpm)よりも,自覚症状との関連性が高いことが示された.ベースラインがなく,心電図に関するデータ処理(心拍変動を2分平均で表現)など疑問な点はあるが,経時的変化について解析している点で興味深い.

 これらの研究では,いずれも酔いの評価手法確立には至っていない.その原因は,酔いのメカニズムが複雑であることに加え,酔いを誘発する実験系(振動台,回転椅子,フライトシミュレータなど)が,複数の感覚器に刺激を与えるために,さらに現象が複雑になっていることが考えられる.また,単一の生理指標が自覚症状などそれ自体が問題の多い外的基準と比例して増減することを期待した検討が多く,複数指標による総合的評点や経時的変動成分を考察したものが少ないことも一因と思われる.さらに,これらの研究では,交感系と副交感系の2つの自律神経系の評価指標として,臨床だけでなく,作業負担やストレスの評価など,様々な分野で用いられるようになってきた心拍変動[19][20]に関係した指標の検討が非常に少ない.用いられたとしても,指標に影響を与える呼吸や姿勢の変化を考慮していない.交感系賦活と副交感系賦活が酔いが進む段階で交互に起こる例や,個人により発現する症状が大きく異なる(その背景となる自律神経メカニズムが異なる)ことから,2つの自律神経系の活動を別々に評価し,また,個人ごとの,時系列的な解析による詳細な検討をすることにより,既存研究で結果がまちまちになった原因が整理され,個人タイプ別の生理指標を用いた評価手法が開発できるのではないかと考える.

 5.3 「VE酔い」および関連研究

 「VE酔い」の研究例はまだ少なく,シミュレータ酔いと同一視する向きが強い[15].確かにシミュレータ酔いはVE酔いの一種であるが,今後汎用VEの普及に伴い,シミュレータ酔いとは異なった発生機序や症状が現れる可能性が高い.また,2. 用語の定義や表1で述べたように,シミュレータと汎用型V! Eは,その目的が実地訓練の代用であるか否か,また利用者を広範囲に設定するかどうか,という点で大きな違いがあり,これによって呈示情報に求めるリアリティの厳密性や健康/心理的な安全性などの条件が異なってくる.

 また生体は本来多くの感覚を統合して空間認知しているにも関わらず,現状のVEシステムはHMDや立体視など,視覚機能に過度に(場合によっては全て)依存したものが多く,視覚負担が極めて高いものになっている.しかし一方では,仮想空間への没入感およびインタラクティブ性を高めるため,高性能データグローブや力覚フィードバックなど,呈示空間への利用者の進入を図る研究も行なわれており,部分的には実用の段階にきている.3次元音響や嗅覚への刺激など,他の感覚器へのVE呈示の研究も最近急激に増加している.

 そこで,ここでは関連研究として,シミュレータ酔い研究での知見をまとめ,また,VEと生体の感覚情報に関する研究での知見をまとめる.なお,表3,表4は,文献[15]中の表を改編したものである.表3は,文献[15]が既存研究をまとめた表を基にしているため,内容の正当性の検証が十分ではないものも含んでいる可能性がある.

 

表3:シミュレータ酔いと個体特性の関係 *[15]中の表を改編(正当性については検証を要するものも含む)

特性

個体特性

シミュレータ酔いとの関係
       属  性

年齢

感受性が最も高いのは2-12才,これ以後減少.経験が関係

性別

女性は感受性が高い.キャラクター的要因が影響か

人種

アジア人種は視覚要素を含む「酔い」に対する感受性が高い.

環境要因か脳内カテコールアミン放出の違いが関与か

 性  格  ・  行  動

適応

シミュレータ経験が増加すれば酔いは減少する

flicker 融合周波数のしきい値

夜は減少.非常に個体差が大きい

心的回転(mental rotation)能力

この能力が高いと宇宙酔いが軽い

知覚スタイル

場依存性との関係についての調査はあるが,結論はまだ
    状  態

集中レベル

集中レベルが高いほど症状は軽い

姿勢の安定性

姿勢が安定していると酔いにくい

実務経験

実務経験があるパイロットは酔いやすい

 

 

表4:シミュレータ酔いへのその他の関連要因 *[15]中の表を改編

シミュレータ関連 タスク関連

[方式]      立体視

[生体との関係]  視野(角), 視距離, 見る位置

[映像内容]    色, コントラスト, 輝度,
        コンテンツ

[表示機能]     分解能, ちらつき,
        リフレッシュ率(H/W),
        アップデート率(S/W),
        キャリブレーション,
        残光・発光遅れ(phosphor lag)

[フィードバック機能] モーションべース, 位置センサ,
        時間のずれ(変換遅れ)

[与えられるタスク]
       アプリケーションの遠近,
       地面(地形)からの距離,
       移動方法, 移動速度, 持続,
       コントロール性能,
       非日常的演習

[指示されるタスク]
       見回すこと, 頭部の動き

[誘発されるタスク]
       vection(自己運動知覚)

 

A. シミュレータ酔い(戦闘機,ヘリコプタ,自動車)[12][15]

・映像とモーションのずれ,画像の質の悪さ,ちらつきにより「酔い」が増幅される
・前庭系を刺激するコンテンツは「酔い」を誘発しやすい
・急激な姿勢変化は酔いを誘発する
・頭部動揺により「酔い」の症状が悪化する
・実務経験者は酔いやすい
・訓練用の場合症状を隠す傾向があり,観察による判断の正当率は低い(客観的測定法の必要性)

B. 感覚情報とVE/シミュレータ[22]

 VEの呈示方法は映像が中心で,他の感覚情報はより没入感を高めるために映像に追随するものとして与えられるのが一般的である(3次元音響やモーション,力覚フィードバックなど).しかし,映像によるVEは,立体視や長時間のディスプレイ注視, CGの品質によって眼精疲労や近視化,中枢での不快感(頭痛,めまい),酔いなどを生じる原因ともなっている.また,呈示する感覚情報間の整合性や個々の品質についても問題は多く,生体にとっての「違和感」→「ミスマッチ」→「不快・酔い」につながる場合もある.ここではVEによる「s快・酔い」との関連性を主に,視覚機能を中心とした感覚情報とVEに関する知見について

(1) 視覚[17][23][24][25]

<VE酔いとの関連>

・広範囲の視野に情報を与える動きのある映像はvection(自己運動知覚:自分が動いているような錯覚)を生じ,平衡の感覚に影響する[26][27]
・広範囲の視野に情報を与える動きのある映像は平衡感覚に影響し,映像による視覚情報と体性感覚情報のミスマッチにより不快・酔いを生じることがある.
・実空間でのある物体(例えば椅子など)の大きさと映像で呈示されたその物体の大きさとの比率が著しく異なる映像は違和感や酔いを生じる

<視覚に与えられる情報のVEと実空間との違い>

・視差による立体視は,映像のずれにより輻輳角は変化するが,映像と眼球の距離は固定であるため,焦点距離は変わらないという実空間ではありえない矛盾が発生し,違和感が生じる[28]
・視差による立体視の呈示方法ではオクルージョン(一方の映像にはある対象が他方にはない現象)が発生してしまう
[28]
・液晶シャッターで片眼ずつの画像を交互に呈示するのは非日常的刺激である.

<考慮されるべき生体機能>

・視覚による空間認識は,両眼立体視だけではなく,運動立体視 [28]や過去の経験による物体の形状,大きさの記憶といった様々な情報を動員して行われる.健常者の中には視差のみによる立体視ができない人が少なからず存在すると言われ,視差のみに頼る立体表示の問題が指摘されている.
・生体には頭部を急激に動かした場合,視線移動および視覚情報処理系に動眼反射という反応が起こり,視点や映像の連続性を保つ機能がある[17].この機能を考慮せず頭部の動揺に同期した映像を投影すると強い不快感を生じる.特に頭部の動きを考慮しなければならないHMDにおいては大きな問題となっている.
・視覚情報と前庭系・体性感覚情報の不一致により違和感が発生する.
・ステレオ表示での
3次元注視点は,実空間で見られる移動時のオーバーシュートがないなど,眼球の動きにおいて実空間のそれと異なる部分がある[28]
・人間の視差を利用したステレオ表示空間に対する奥行き知覚は,実空間での奥行き知覚と異なり,歪んでいて個人差がある
[29]

(2) 体性感覚(深部知覚系)

<VE酔いとの関連>

・映像と同期させてモーションを制御することにより刺激される.これは,臨場感を高め,視覚と体性感覚のミスマッチによる不快・酔いを回避することを目的とする.しかし,同期の時間遅れや生体の体性感覚に合わないモーションの場合,不快や酔いが生じる原因ともなる[15]

<仮想空間と実空間との情報の違い>

・シミュレータで再現する物理的大きさ(変位,加速度等)は,現実のそれの20%程度でよいといわれる[17]
・定常加速度は重力を利用している.

(3) 聴覚

<VEに用いる上での長所>

・実録の音を基にした数学的処理により音像位置の制御が可能である.
・音像の情報呈示により臨場感が高まる.
・実録音を用いるため,リアリティが高い.
・静止した音像を呈示することにより映像によるvectionを低減できる可能性がある[30]

<VEに用いる上での短所>

・数学的処理を行わないと,広がりのある空間の映像を呈示していても聴取空間に存在する残響や反射音により狭い空間にいることがわかってしまう
・音像の距離情報の呈示は難しい[31].
・前方の音像の定位は難しいが,これはもともとの人の聴覚の性質に依存している.
・個人差が大きいと思われるが,音が逆位相になると酔う人がいる.

(4) 嗅覚

 VEへの適応例は少ないが[2][32],自律神経系への作用は大きく,すでに,覚醒水準や精神状態の制御に用いられており,「酔い」の低減に有効である可能性は否定できない.また,「没入感」を高める上でも非常に有効な感覚情報である.

(5) その他の感覚情報(力覚,触覚,etc.)

 その他の感覚情報,特に力覚や触覚の呈示方法も多く研究されているが,VE酔いを直接誘発する要素ではなく,またほとんどの文献は呈示方法の技術的な内容であるためここでは省略する.ただし,これらの情報を用いる効果として,(1) 視覚など特定な感覚器に過度の負担がかかるのを防ぐ,(2) 没入感が増す,(3) VE空間内の自己の定位を補助する,ことが考えられ,これにより間接的に,不快・酔いの低減,あるいは逆に増加を生じさせる可能性はある.

 

6. おわりに

 

 以上より,訓練用シミュレータはその目的のため,より現実に忠実な物理条件の呈示の方向に,汎用VEはその多様な利用者と目的に対応した,より安全で快適な仮想環境の呈示の方向に進むべきであり,評価手法の開発もこの違いを十分考慮して,それぞれの目的に即して行うべきと考える.この調査報告が,今後のVEシステム構築のなんらかの手助けになれば幸いである.

 最後に,本調査を行うにあたり,常に適切なアドバイスとご指導を賜った長崎総合科学大学の竹田仰教授,非常に有益なアドバイスおよび文献紹介を頂いた三菱プレシジョンの豊田俊文氏,めまいの診断方法について示唆に富む御教授を頂いた埼玉医科大学の坂田英治教授,運動視覚全般について大変興味深い的確なアドバイスを頂いた九州芸術工科大学の伊藤裕之助教授,「乗り物酔い」における生理計測について経験に基づく多くの重要な助言を頂いた大阪府立大学の有馬正和助手に,深謝いたします.

 

 

 

 

付録1:動揺病発症における感覚不一致の概念 *[13] より抜粋

 

 

   付録2 動揺病の診断基準(Graybiel, Wood, Miller, & Cramer, 1968 [11] ) *[4]より抜粋

   

 

 

付録3: 「酔い」の指標 *[4]を要約

 

 「酔い」の程度の定量化は何種類かの方法があり,以下に示す.ただし,いずれも自覚症状や主観評価などの内省報告か嘔吐を基準にしており,精度の高い客観的定量化は難しいのが現状である.

(1) MSI (Motion Sickness Incidence)[8]:

 被験者に症状を報告させて1-6の評点を与え,嘔吐のあった場合は7とする.何%の人が吐いたかという表現で近年多用されているが,嘔吐せずに苦しむ人や,他の自覚症状は軽いのにすぐ嘔吐に至る人など,適応に問題のある場合がある.

(2) Graybiel's scale[11](付録2):

 自覚症状および観察による症状を点数化し,総合点をもとに5段階に分けて尺度化する.動揺病の診断基準としてよく用いられる.

(3) その他1:

 被験者の主観的評価によって1-10の不快度指数で表わし,動揺病の各症状の発症時点と対応している.Graybiel's scaleとも対応する(付録4参照).

(4) その他2:

 マグニチュード推定法により被験者の不快感を直接尺度化する試み.基準刺激を呈示してそれを10として10段階評価を行なう.10-15分の訓練を行なうと基準刺激を5と評価するようになるが,それ以降は一定した評価となる[33]

(5) SSQ (Simulation Sickness Questionnaire) [34]:

 過去にこのグループが作成したMSQ(Mosion Sickness Questionnaire)を元に,シミュレータ酔い用に作成された質問紙.眼性疲労,中枢性疲労,吐き気の項目別に点数化.

 

 

付録4: 不快度指数と動揺病の発生時点

    (Reason & Graybiel, 1970 [35])*[4]より抜粋


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 









<参考文献>
 
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(1997年11月25日受付)